Nowchin's blog

バンドのこととか、ギターの機材のこととか書いてましたが、多分MTGのことを書きます。RSRの時期には予習をしたりもするでしょう。

マーフォークと半透明オーコ関係

 勝てる勝てない二の次で

 恰好のよろしいリストば作り

 コピーしてもらえりゃ万々

 そんなあたしは魚顔

 人呼んで

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アトランティスの王と発しやす

 

 へロー、何ヶ月ぶりのブログですかね。なうちです。今も元気にマーフォーク使ってます。RSRNUMBER GIRL見れんかった。台風許せんわ。

 最近やたらマーフォーク勝ってませんか? ブームは去ったけど、2週間くらい前に晴れる屋さんのモダンメタゲームで上位3つに入るなど、今までからすると驚くほどの成績を残しました。11/10のSCGでも二カ所でベスト8に入ってるしびっくり。

 前の更新が2月ですって。マーフォークにもいろいろありました。ひと月ほどはやいですが、マーフォークの2019年について書きます。

現状のデッキリスト

土地(20枚)
5 《島/Island》
2 《繁殖池/Breeding Pool》
4 《植物の聖域/Botanical Sanctum》
4 《冠水樹林帯/Waterlogged Grove》
1 《魂の洞窟/Cavern of Souls》
4 《変わり谷/Mutavault》

クリーチャー(26枚)
4 《クメーナの語り部/Kumena's Speaker》
4 《銀エラの達人/Silvergill Adept》
4 《マーフォークのペテン師/Merfolk Trickster
4 《アトランティスの王/Lord of Atlantis]》
4 《真珠三叉矛の達人/Master of the Pearl Trident》
4 《マーフォークの霧縛り/Merfolk Mistbinder》
2 《厚かましい借り手/Brazen Borrower》


スペル(14枚)
2 《王冠泥棒、オーコ/Oko, Thief of Crowns》
4 《否定の力/Force of Negation》
4 《広がりゆく海/Spreading Seas》
4 《霊気の薬瓶/Aether Vial》

Sideboard
3 《四肢切断/Dismember》
3 《溜め込み屋のアウフ/Collector Ouphe》
2 《剥奪/Deprive》
2 《大祖始の遺産/Relic of Progenitus》
2 《自然への回帰/Return to Nature》
2 《潮縛りの魔道士/Tidebinder Mage》
1 《大いなる玻璃紡ぎ、綺羅/Kira, Great Glass-Spinner》

 

モダンホライゾン発売

 一番大きいトピックといえばこれですね。めちゃくちゃ強力なセットで、モダンの環境をまるで変えてしまいました。

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やっちまったカード大賞2019

 マーフォークにもちゃんと強化が来ました。特に各種キャノピーランドと《否定の力》という強力なカウンターの獲得です。

 

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 否定の力のフレーバーテキストってテイルズの秘奥義っぽいですよね。

 あと青緑マーフォーク限定でこそありますが《溜め込み屋のアウフ》の獲得は非常に大きい強化です。

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卑しかアウフばい

 親和に勝てるようになったし、トロンの《忘却石》に対しても強いとマーフォークの苦手なデッキと苦手なカードを一枚で対策できます。青緑にするメリットの一つ。

 キャノピーランドはマナフラッドが致命的なマーフォークに於いては喉から手が出るほど欲しかった一枚ですし、これで実質的なキャントリップが12枚積めるようになりました。確かにダメージは痛いけれど、それを上回っているのでモダンホライゾン以降のマーフォークではほぼ4枚固定になっていますね。

 そして《否定の力》について。マーフォークはほぼすべてのカードが青いのでピッチコストの種にも困らないと、使ってくれと言わんばかりのデザインです。

 またカウンターは基本的に攻めている状況で使うほうが強いカードです。フルタップで盤面を作っても咎められなくなり、《銀エラの達人》のおかげでピッチコストのディスアドバンテージを軽減できるあたりも含めて、モダンで一番強く《否定の力》を使えるデッキがマーフォークだと思っています。もともとスペル系のコンボデッキが苦手なのもあり、1ゲームに一枚は引きたいカードです。だから躊躇なく4枚投入できるんですが、そんなデッキってたぶんマーフォークだけ。強力なクロックとピッチカウンターを両立したデッキにアップグレードされました。

エルドレインの王権発売

 強いプレインズウォーカーがたくさん収録された灯争大戦、環境を一変させたモダンホライゾンを経て、その間に《黄泉からの橋》、《蘇る死滅都市、ホガーク》《信仰無き物漁り》と相次ぐ禁止改訂、やめてくれとあれだけ願った《石鍛冶の神秘家》の解禁と激動の夏を経てモダンは秋を迎えました。M20は下環境プレイヤーからすると強いサイドボード用カードのイメージが強いですね。《夏の帳》とかね。

 マーフォークが秋の新セットにて手に入れた新たな力が《厚かましい借り手》でした。

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また名誉マーフォークが増えてしまった

 書いてあることは各々妥当なカードパワーしか無いんですよね。書いてある以上の仕事はしないんですが、でも

1.《罠の橋》、《崇拝》に触れて
2.メインボードに入れてもメインのビートダウンを妨げない(クロックになる)

 なんとまあマーフォークが求めていたスペック! 相手のクロックバウンスするような使い方でも強いですが、《潮流の先駆け》ではできなかったパーマネントバウンスです。安心感が違いますね。

 これ以外にも上記《否定の力》を構えたいタイミングがそれなりにあり、3マナを立たせておく必要がある盤面があるんですが、そういうときにもやっぱり強いですね。

 色が増えるともう少し増えますが、マーフォークにはおおよそ3枚の強化カードが来まして、それらがだいたいメインボードに採用できるカードでした。2月のころから比べるとだいぶ様変わりしましたね。

 と、ここで話を〆ることができればよかったのですけど、ちょっと無視できないトピックスがありました。青単ではなくて、青緑マーフォークでの話です。

王冠泥棒、オーコについて

 

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問題児

 スタンダードで環境を席巻……どころじゃ済まないですね。スタンダードを支配してしまったカードです。7割近くのプレイヤーが青緑系のオーコデッキを使う状況とのこと。歴代のスタンダード覇者が足下にも及ばないほどの支配率です。

 モダンでも強いのなんの。結局軽くて固くて盤面に触れてってカードなので、どこの環境でも出番があるんですよね。

 で、青緑マーフォークもまあ、色が合ってるので試してみるわけです。その結果が「マーフォークにもオーコ入るの!?」というTwitterでのツイートの多さよ!

青緑マーフォークはねえ
オーコを入れるために
この世に生まれてきたのではないんだよ
青緑マーフォークがさき オーコがあと

 そもそも青緑マーフォークってデッキがありましたぞと。過去のブログでも言ってますが2マナロードが12枚もあるので、青単より早いのが特徴のマーフォークでした。自分が愛用してるのが青緑マーフォークです。《否定の力》採用以降は4ターンキルと《否定の力》での妨害を比較的安定して両立できる構成でした。

 

nowchin.hatenablog.com

 でまあ、オーコが公開されたときには結構湧きました。青緑マーフォーク界隈が湧きましたね。我々から見ると

1.《罠の橋》に加えて、《石鍛冶の神秘家》《献身なドルイド》《遵法長、バラル》等システムクリーチャーに触れて

2.メインボードに入れても自分のビートダウンを妨げず(クロックになる)

3.ダブった《霊気の薬瓶》を有効活用可能

 ってカードに見えるわけです。オリカやんけ! 採用理由としてはほぼ《厚かましい借り手》と同じで、かつこちらは継続的なアドバンテージになります。

 でも当時は自分で言ってても気づかなかったんです。青緑マーフォークにはすごく噛み合ってる! 今まで困ってたこと全部に対処できる! でも3/3って結構大きいよなあ、迂遠だなあ、たぶんモダンだと青緑マーフォークしかつかわんべwしか考えてなかった気がする。

 冷静になればそんなニッチなカードじゃなかった。その上固いから火力一枚じゃ落ちないあたり、かなりタチが悪い。

 でもまあ、青緑マーフォークに於けるオーコって足りないところを一枚で埋めてくれる最高のカードだったわけです。ファッティやシステムクリーチャーに触れないデッキだったところを一枚でイーブンに持っていけるし、罠の橋一枚で負けることがなくなったので、禁止にはなってほしくない一枚。

 ただこれも全部使ってる側からの意見です。強力すぎてそれこそ「オーコ使うために無理に青緑にする」みたいな風潮になっていくと、モダンとしては不健全だなあと思います。今のところはそこまででもないと思うけど、ちょっと前に「5cバーン」なんてリストがMOで勝ってましたからね。押しつけ力が強すぎて「通ったら勝つし除去られたらそれはそれで」みたいなカードだなとは使ってる身からしても思うんで、かなり危険だなとは感じています。

おわりに

 まとめの言葉とかは特にないんですけどね。でも最近マーフォークが妙に勝ってて、なんか強くなったのかあのデッキ? ってなってるモダンプレイヤーに届けばマーフォークプレイヤーがどんなハシャぎ方してたのかわかるんじゃないかなとは思います。

 実際オーコが来たから青緑マーフォークが主流になったかといったらそんなことはなくて、青単のほうがやっぱり数としては多いですね。みんなフルFoilだから青緑試したくても試せない……? いやそんなまさか

 現状のメタは《最高工匠卿、ウルザ》を使ったデッキがちょっと抜けて強いなと思いますが、4枚も《仕組まれた爆薬》が入ってるデッキにはマーフォークって構造上勝てないです。

 でも、環境がフェアに寄ってるときにかなり勝ちやすいのは間違いない。現状で「勝つための選択肢」に上がってきたとは思ってないですけど、いつか自分のようにマーフォークが好きでずっと擦ってる人間の手を離れて、勝つための選択肢になってきたら、とても喜ばしいことだなって思います。おわり。

 

マーフォークVSピン除去たくさんデッキ

 なぜ、そこまでして、島を渡らにゃいけんのか、

 なんで、そこまでして、自分のパワータフネスを見せつけなきゃいけないのか、俺にはようわからんが、

 すごい それは素晴らしいことだ、かもしれませんね。

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SAMURAI

 今回はなんかマーフォークってピン除去たくさん入ってるデッキ苦手でしょ〜? みたいなことを本当によく聞くので、そんなことないぞとイきり散らかす内容にしたいです。

 でもたぶんマーフォークがなにされたらキツいかって話ばっかりします。

 

マーフォーク、この除去はキツい①

 いきなりなにされたらキツいかって話。除去のついでになんかしていくインスタントの除去が辛いです。

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つらい除去三人集

 クロックを除去された上にダメージ喰らったりライフ回復されたりドローされたらたまったもんじゃない。これは「ピン除去デッキ苦手じゃないよ」ってどれだけ口で言ったってそうですよ。クリーチャーで攻撃するデッキですから。

 ただこの3枚は除去したうえで「除去以外の仕事」されてるのがよりキツいんですよね。バーン相手に3点ダメージ貰うのはそのまま負けに近づくってことですし、3点回復されるのもクリーチャーの攻撃1体分ですし、最悪なのが電解で、下手すると銀エラ2枚持ってった上にドローまでされます。電解にこの仕事されるとマジで負けるので、マーフォーク使ってる身としてはそれだけはどうにかケアしましょう。

 なお、どれも銀エラを除去された場合でもこれだけキツいという話をしているので、ロードを除去されたりなんてしたらもう……

 マーフォークプレイヤー、特に慣れてないひとは、上記のカードが入っているデッキに対して「一枚除去された程度じゃ関係ない」って状況になるまでロードの展開を待っても良いとおもいます。

 マーフォークを狩りたいプレイヤーのみなさんへ。上記のカードをロードに当てるのはやめてください。お願いいたします。

マーフォーク、この除去はキツい②

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いや、土地破壊じゃん。除去じゃないじゃん。

 これがマーフォークに対する最強の除去……といいますか、詳しくいうとたくさん除去が入ってるデッキの廃墟の地が本当につらい。

 最後、除去仕切れずに残ったロードを立てて変わり谷含めて数体のクロックで攻撃したいんですが、廃墟の地ってめちゃくちゃ変わり谷を綺麗に除去できるんですよ。

 マーフォーク側からすれば、盤面の除去にリソース使ってもらって谷の除去にまでカード使えない……という状況が一番美味しい展開ですよね。谷が除去されても盤面のクリーチャーが残るのであればそれもOK。でも廃墟の地が複数枚入ってるだけで、ピン除去は盤面に当てるだけに使えてしまうんですよ。ああつらい!

じゃあやっぱりマーフォークって除去デッキに弱いんじゃない?

 前書いた以下の記事でも書いたんですけど、マーフォークの苦手なデッキって自分より速いデッキなんですよ。

nowchin.hatenablog.com

 

 逆に、よく言われるように単体除去がたくさん入ってるデッキっていうのは、マーフォークそこまで相性悪くないです。

 もう一回言います。ピン除去たくさん入ってるデッキはそこまで相性悪くないです!

 いや、もちろん除去はキツいですよ。そりゃあ細かく除去当てられて全除去もされて、盤面にクロック残せないってゲームは負けます。クリーチャーで殴るデッキですし。

 でもマーフォークには銀エラの達人がいます。ピン除去当てられても、カードの枚数としては相手の損なわけです(相手除去分マイナス、こちら銀エラでドローしてるので±0)。しかもパワーが2もある。これはどの部族デッキも持っていない強みです。

 それに加えて、変わり谷が本当に強いです(廃墟の地で除去されるって上に書きましたが)。ソーサリーの除去が当たらず、パワーが2あり、マーフォークです。エレメンタルでもあります。盤面を除去されて除去されて、それでも変わり谷で勝ったというゲームは何度もあります。

 三色以上のデッキには広がりゆく海もたいへんに効果的。キャントリップが偉いですね。

 とかく展開力があるのに手札が減らないので、きちんと回ったマーフォークは捌く側もたいへんだと思うのですよ。

 BG系、トリコ、青白、マルドゥパイロマンサーなんかがピン除去たくさんのデッキですけど、すべてに対してまあ同じようなゲーム展開を意識します。

 銀エラ含めて小粒のクリーチャーで極力殴り続けて、ライフが少なくなってからロード展開して残り十点くらいを刈り取るゲームです。ポンポンロードを出すのはサイキックでもない限り避けた方が無難です。プチプチと処理されるのが関の山です。

 銀エラ等をばんばん展開してコツコツ攻撃して、堪えきれなくなった相手がピン除去で対処していったら、手札を消費していくのはどちらでしょうか。こちらには30枚近くのクリーチャーが入っていますが、ピン除去はどれだけ多いといってもせいぜい入って十数枚です。隙を見せたところを、貯めておいたロードと変わり谷で刈り取るのです。愛してるぜ、谷、銀エラ。

vsピン除去たくさんデッキとの相性について

 各デッキ別に書いていきます。

vsジャンド

 微有利。たくさんの除去、血編み髪のエルフみたいな強いカードが入っていますが、広がりゆく海がわりと致命的に刺さります。

 ただ、基本的には1:1交換を繰り返すデッキなので、ドローが噛み合わない限り除去が先に尽きます。そうすると相手はサイズの大きいクリーチャーで盤面を止めに来ますので、そこでロードを出して勝っていきます。青単であれば波使いも非常に強力ですね。

 たまに闇の腹心でびっくりするぐらいのライフ支払っている姿も見ますし、戦いやすい相手のはずです。

 広がりゆく海は、基本的にはぱっと見で少ない色を絞っていけば良いと思いますが、メインは黒マナを、サイド後は赤→黒の順で潰すのがいいと思っています。リリアナと神々の憤怒を使わせない、というイメージですね。

vsアブザン

 有利。最近主流の《ウルヴェンワルド横断》型のアブザンには闇の腹心が入っていないので、単純に除去を探しに行ける能力が他のBG系より低いです。

 負け筋としては、広がりゆく海を対処されて、もしくは引かなかった状態で複数枚の未練ある魂を使われること。ジャンドは広がりゆく海を対処されても横に並べることでなんとかなりますが、アブザンの場合はチャンプブロッカーを複数用意されてから改めて盤面の対処をされて負けることがあります。

vs純正BG

 微不利〜不利。BG系で一番辛い相手です。キツいカード②である廃墟の地が3〜4枚入っており、不屈の追跡者、闇の腹心といった継続的に手札の枚数を増やすクリーチャーが入っています。

 全BGの中で最強の土地基盤をしています。広がりゆく海はこのマッチアップでも強いカードですが、色マナを絞ることには期待しないのが無難ですね。

 マーフォークは攻め手の減らないデッキではありますが、純正BGはめちゃくちゃにリソースが増えていくデッキです。不屈の追跡者がサイズ、アドバンテージの両面でめちゃくちゃしてくるので、がっぷり四つで組み合った際に枚数負けしやすい相手です。

 が、一枚一枚のカードパワーはジャンドなどより劣る部分があります。質より量、なデッキという印象で、また採用できるカード上、瞬間的にアドバンテージを稼ぐことには長けていないです。闇の腹心なんかには絶対に対処したいですね。

 また、BG系すべてにいえることですが、霊気の薬瓶はサイド後抜きましょう。土地引いた方が強いまであります。

vsマルドゥパイロマンサー

 五分〜微有利。信仰なき物漁りがあり、ほとんどが1マナのカードで構成されているので、テンポよくこちらのクロックを除去、あるいはチャンプブロック要因で無効化しようとしてきます。

 景気よく使ったリソースを騒乱の歓楽者で一気に回復し盤面を制圧、相手が展開し始めるとマーフォークより横に広がっていくので、メインはけっこう大変です。ただ広がりゆく海をメインボードでは対処できないので、うっかり残ったロードと仲間たちがシュッとライフを0にしたりもあります。また、構造上波使いがほとんど除去できないはずなので、ガンガンプレッシャーをかけていきたいですね。

 サイド後は大祖始の遺産なんかもあるので、かなり楽になると思います。このマッチアップもなるたけ土地っぽいもの引き込みたくないので、バイアルを抜きますね。

 未練ある魂や若き紅蓮術師もヤバそうに見えますが、本当にバリヤバいのは騒乱の歓楽者です。

vsトリココントロール

 微有利〜有利。かなり噛み合されるか、PWが定着してしまいハンド枚数に差が付いてしまうと負けますが、かなりうまく戦えます。

 トリココンは12枚〜のピン除去を瞬唱の魔道士でさらに増量するという、これまで挙げたデッキの中で一番除去の濃いデッキですが、銀エラや呪い捕らえ、素で瞬速を持っているマーフォークのペテン師みたいな「絶妙に除去撃ちたくないな……」っていうクリーチャーでガンガンプレッシャーをかけて、霊気の薬瓶絡めて突然ロードをたくさん出すと勝てます。

 サイドボーディングのほうが難しいかな……とも思います。広がりゆく海を残したいですが、サイドから積んでくる非クリーチャースペルの枚数が多いので難しいところですね。様々な考え方があると思います。

 トリコロールに限らず青白系のコントロールを相手にする場合は、必ず残響する真実などのバウンス呪文をサイドインしましょう。撃つ対象は自分のクリーチャーです。電解、稲妻のらせんをフィズらせるのもうまあじですし、サイド後は全体除去も増えるのでクロックを守るためにも引き込んでおきたいです。消耗戦にはなりますが、主導権を握り続けるためにバイアルはサイドアウトしません。マナを立ててカウンター持ってるふうに振る舞いたいという狙いですね。

 なお、青単は自信を持って有利と言えるのですが、青緑はたぶん五分くらいの相性にとどまると思います。ジェスカイコンってたくさん除去入ってますけど、波使い除去できるのって流刑への道(と、入っていれば拘留の宝球)だけなんですよね。

 

 ピン除去の多いデッキっていうとこのくらいだと思うので以上にします。青白コントロールは全体除去のデッキなのでちょっと詳しい内容からは省くことにします。

 ちなみに青白コントロール相手はかなり厳しい戦いになります。たくさんの全体除去、頼みの変わり谷をきれいに廃墟の地で処理されるので、不利。マーフォークは色の少ないコントロールが苦手な傾向にあります。

 

おわりに

 ほんとにマーフォークがなにされたらきついのかばっかり話ちゃったんですけど。これは店舗大会に出たときに「進研ゼミで見た問題だ!」って言われてつらい除去ばっかり当てられちゃうことになりますね。顔バレしているので……

 あとまあ、この五分だの有利だのっていうのも全部同じくらいのデッキ理解度、同じくらいのプレイングスキルの人が対面したときを前提としてます。なにを言いたいかって言うとモダンでミッドレンジ〜コントロール使ってる人ってめちゃくちゃ上手い人多いんですよ。そういうときは除去の使われ方ひとつひとつを噛み締めていきたいものです。

 

 最後に、銀エラの達人ってカードは本当に強いんです。俺は銀エラちゃんが好き。銀エラちゃんに捧げます。

 しばらくNumber girlネタは続けます。終わります。

青緑マーフォークのススメ

 北海道小樽市から来ましたなうちです。ドラムス、クメーナの語り部

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ドラムスティックも持っている

 ドコドコドコドコ  ジャーン

 本日はモダンの青緑マーフォークが楽しいって話をします。

デッキリスト

5 島 / Island
4 変わり谷 / Mutavault
4 植物の聖域 / Botanical Sanctum
4 繁殖池 / Breeding Pool
2 魂の洞窟 / Cavern of Souls

3 呪い捕らえ / Cursecatcher
3 クメーナの語り部 / Kumena's Speaker
4 銀エラの達人 / Silvergill Adept
4 マーフォークのペテン師 / Merfolk Trickster
4 アトランティスの王 / Lord of Atlantis
4 真珠三叉矛の達人 / Master of the Pearl Trident
4 マーフォークの霧縛り / Merfolk Mistbinder
2 メロウの騎兵 / Merrow Reejerey
2 潮流の先駆け / Harbinger of the Tides

4 霊気の薬瓶 / Aether Vial
4 広がりゆく海 / Spreading Seas
3 孵化//不和 / Incubation/Incongruity

Sideboard
3 統一された意思 / Unified Will
2 潮縛りの魔導士 / Tidebinder Mage
1 払拭 / Dispel
2 大祖始の遺産 / Relic of Progenitus
3 四肢切断 / Dismember
2 減衰球 / Damping Sphere
2 残響する真実 / Echoing Truth

 たのし〜〜〜デッキですよ。 新カードも入りました。

青緑マーフォークの特徴

 マッシヴです。速い……でいいのかしら。とにかくロードがたくさん手札に来ます。

 青単マーフォークはアグロデッキのように見えてキルターンが遅いのですが、青緑マーフォークは1ターン前のめりになったとお考えください。

 特徴は脅威の2マナロード12体。《メロウの騎兵》合わせて14枚。結構簡単にロードがタフネス3を超えます。どういうことかというと《神々の憤怒》を避けやすくなるということ。

 また、追加の1マナクリーチャーの《クメーナの語り部》が入りました。

 青単含めて、マーフォークのブン回りって以下のような流れなんです。

  1. 1t目に《霊気の薬瓶》
  2. 2t目にパワー2のクリーチャー(理想は銀エラの達人)、薬瓶から1マナクリーチャー。
  3. 3t目にロードを2枚出して5〜7点(1マナクリーチャーが《クメーナの語り部》なら6〜8点。ロードは一枚を自ターンに、除去ケアのためもう一枚を相手ターンに薬瓶から出すことが多いです)。
  4. 4t目に攻撃、ロード追加なしでも13〜14点。

 こんな流れなんですが、2、3の項目が安定するのが青緑にする大きな理由です。ロードの追加と1マナクリーチャーの追加により、4ターンキルが現実的になりました。ロード10枚程度、1マナクリーチャー4枚の青単マーフォークだと、薬瓶からスタートした4ターンキルってあんまり起きないんですよね。

 でも除去等ケアするので4キルぶっぱはあまりしないんですが。その辺りは青単と変わらずです。

 速度以外のポイントに目を向けると、青単だと2マナロードで回避能力を付与しなければ、貧弱生物の凝り固まったデッキであることが弱点でした。熊サイズ(2マナ2/2)はリミテッドなら及第点ですがモダンでは2マナ4/5〜や1マナ5/5、0マナ4/4などがいます。勝負にならないじゃないか。ロードに除去を当てられることがかなり致命的なのです。

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最近見なくなったね。

 その点、青緑マーフォークには《マーフォークの霧縛り》たんがいます。こちらからすれば、本命の島渡りロードを定着させるために《霧縛り》に除去を撃ってほしい。相手からすると、ロード能力だけで脅威なため、なるべく除去したい。こういった感じに、ロードを温存しながら戦えるようになったのが良いところです。

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除去しないとそれはそれで打点が大きい

 そのかわり《波使い》がとれていないので、一枚で勝てるカード、というのが無くなりました。

 最近は青単マーフォークがどっしりカウンターなど構えるタイプの構成に変化してきているようです。ロードは2マナの二種類だけ、《魔術師の反駁》や《剥奪》を多めに採用というような構成です。《水底の生術師》がラヴニカの献身で追加されたからのようなのですが、とにかくカウンターや生術師のルーターを構える……のかな? 

 あまり好みではありません。マーフォークの醍醐味は攻撃回数の少なさだと思うからです。二回や三回の攻撃でシュッとライフ刈り取りたい。命を刈り取る形をしてるほうがオサレ。BLEACH世代です。

新カード《孵化//不和》

 

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注意:たまに相手のタルモゴイフでっかくしてる

 強いです。

 マーフォーク……というか、《霊気の薬瓶》デッキって1マナクリーチャーの価値すごく低いんですよ。薬瓶無いときの1ターン目か、薬瓶がカウンター1個のときにしか出しづらいんですよね。また、基本的にマナを使って毎ターンアクションをしていきたいわけですよ。

 となると、1t目以降で1マナのクリーチャーを出せるのは、3マナ目以降となります。もっというと、マーフォークはほとんどが2マナで構成されているので、マナが余るのは奇数マナのときだけです。

 当然1マナのクリーチャーはクリーチャーとして弱いんですから、マナが余る中盤以降にはもうお払い箱みたいな性能なわけですよ。

 その点、後半でも相手の動きに干渉できる《呪い捕らえ》と、本来2マナ域の戦闘力であるパワー2をクリアしている《クメーナの語り部》がやっぱり採用できる基準という感じです。メタによっては《霧の呼び手》なんかもポン置きで1マナ以上の仕事できるかな? 

 なので《水底の生術師》嫌い。余った1マナで場に出して、何もしないんですよね。

 その点、1マナで2マナのカードに変換できるこいつはかなり優秀だと思います。

 弱かったターン、マナが余る奇数マナのときに、1マナ+2マナで動けるのが本当に強いです。土地が島、島、変わり谷みたいな時にも銀エラの達人を探しに行くことができますし、霊気の薬瓶があれば基本的にカウンターを二つで止めているので、ロードを探して変わり谷もクリーチャー化してアタック〜という動きができます。

 また、1マナの動きとしても優秀ですよね。初手に土地が2枚さえあれば、1ターン目に《孵化》を撃って次のターンの動きを探すことができます。初手土地1枚はどうせバイアルない限りキープしちゃいけない。

 ラヴニカの献身出るまでのマーフォークのトレンドで、1マナのキャントリップ呪文をデッキに入れることが流行っていました。そのムーブメントの基本的な発想は、余った1マナを2マナに変換することだと思っていたので、そう言った観点からすると五枚も掘れる《孵化》は最強ですよね。

 《不和》のほうは精力の護符ランプで使われる《原始のタイタン》などをトークンに変えています。たまーにね。追放除去なので《ワームとぐろエンジン》や《孤光のフェニックス》にも強い。でも《不和》を使うような展開にしないのが理想です。

 

 とにかく《孵化》の使い勝手が良いので、マーフォークに於ける《古きものの活性》って呼んでます。活性は禁止にイエローカード出てますからね。似たような性能してるし、おまけに除去も付いてるし、さすがにパワーカードでしょ。言い過ぎかしらん。

おわりに

 青緑マーフォークはとにかく2マナのカードを連打連打連打! するデッキになりました。《波使い》というパワーカードを失ったことでよりピーキーになったのは確かなのですが、使い心地がいいので多分性に合ってるんでしょうなぁ。

 なにが変わったのかと言われるとBPMと答えました。だいぶオルタナティブロックな感じです。

 あるいは……そう、そうだね。蝦夷の地にひとりたたずむ海から来たマーフォークがいましてね。あの子って、誰? そう、それが例えば透明少女。

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俺には見える すべてが透き通って見える

 NUMBER GIRL、復活ありがとう!!!!
 絶対に見に行くぜ!! RSR2019!!!

 

 このブログ昔はRSRの予習用だったしまあええやろ。終わります。