ゆるくモダンを始めたいあなたへ
ラヴニカの献身プレリリースはいかがでしたか? 強いレアは引けたでしょうか? 楽しかったなら何よりです。熟練のプレイヤーも、始めて数ヶ月のプレイヤーも、はたまたMTGのイベント初参加! という人も集まるプレリリースは、本当に楽しいですね。僕は仕事でした。
僕はァ! 仕事でしたァ!!
はいこんばんはなうちです。
MTGを始める人が増えておりますね。MTGアリーナがリリースされたのもあるんでしょうかね。今までTwitterで「マーフォーク」ってサーチしてもモダンとレガシーのツイートばかりだったのに、今ではスタンダードの話題の中から発掘しているほどです。
ところで初心者にオススメの構築フォーマットってなんなんでしょう。スタンダードですかね。まあ普通はそうだろうな。
スタンダードもいいけど、ゆるくモダンを始めるっていうのもまた乙なものだと思うんですよ。主に僕が一緒に遊べる人が増えるのがうれしいため。今回はそういった内容を書きます。
モダンの始めかた
モダンっていうのは、MTGのカード枠が新しくなった(以下新枠)基本セット第8版(2003年7月)以降にスタンダードで使用可能になったカードが使えるフォーマットです。間違いやすいのは、新枠で印刷されたカードが使用可能なのではなく、あくまでスタンダードで使用可能だったカードが使える、という点です。
上記《対抗呪文》のような昔の強力カードこそ使えないといえ、新枠になってから16年も経っているのでたくさんのカードが使えますね。(今のMTGでは、青マナ2つでなんでも打ち消せるというのはいささか強すぎます)
16年分のカードがあるので、強いカードもその分多いのが特徴です。また、初心者さんが躊躇してしまう「スタンダード落ち」が存在しないため、一度スタンダードで使えたカードは(禁止にでもならなければ)ずっと使えるところも良いところです。
ここです。スタンダードからローテーションしてしまったカードも使えるため、過去の構築済みデッキを購入してしまえばモダンが始められる、というのがもっともオススメしたいポイントなのです。
MTG始めるに当たって上記のような構築済みを買って、いざ遊ぼうとしたら「スタンダードじゃ使えませんよ」なんてこととはもうオサラバです。
また、MTGを始めるときってたいがい友達、先輩に勧められて……だったり、復帰する友達と一緒に……だったりだと思います。もしかしたら「前やってたときのカードあげるよ」なんてこともあるかもしれません。そういったカードはスタンダード落ちしているもの……
ですが、新枠ならば! 初心者講習会やプレリリースで開封したカードと同じ枠ならば! たいていモダンで使用可能です!
友達、家族、パートナーと遊ぶだけだけれど、一応、ルールやフォーマットには慣れておきたい……スタンダードは、いつかカードがごっそり使えなくなってしまうなんてもったいない……なんてときには、モダンであればみんなで始めやすい。
モダンのデッキの作りかた
モダンに限らずMTGを始めるとなると、一番最初にやらなければいけないこと……デッキ作りです。
基本的な作りかたなどは古い記事ではありますがMTG公式もコラムを投稿しているので、そちらを見ていただいたほうが早いです。ただまあぶっちゃけ今回はカジュアルなので、まずは好きなカード40〜35枚と色の合った土地20〜25枚でデッキを組んじゃいましょう。
とはいえどもよせ集めというのもつまらないので、使いたいカードとそれを使いやすくするカードで集めていきましょう。具体的な妄想を斜体で書いてます。
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あなたはラヴニカの献身プレリリースで神話レアのクリーチャー《ハイドロイド混成体》を引き当てました。マナさえ注げば大きな飛行クリーチャーが出てきて、しかもドローもできます。
一目惚れをしたあなたはラヴニカの献身発売後、このカードを4枚集めました。このカードでデッキを組みたいと思いましたが、既に始めている友人たちはモダンを主にプレイしているため、自分もモダンのデッキを組むことにしました。
まず一番最初に、《ハイドロイド混成体》はどうしたら強く使えるだろうかとあなたは考え、Xマナをより大きな数で唱えられたら、と思いました。緑のカードを使いマナ加速をして、より早く、より巨大なクラゲ・ハイドラ・ビーストを叩き付けるのです。
あなたは友人から、「ランパンを使うといいよ」と言われました。ランパンとは《不屈の自然》のことを指し、あなたはスタンダードに存在する《灰からの成長》よりも一マナ軽いことに驚きました(あちらも強いですが)。これはスタンダードでは使えませんがモダンであれば使用可能です。MTG Wikiで検索をかけたところ、たくさんの類似カードが存在することもわかりました。
あなたは土地24枚に加えて、《ハイドラ混成体》、マナ加速から出せる数枚の大きなクリーチャー、マナクリーチャーやたくさんの《不屈の自然》系カード(なんと、《ウッド・エルフ》や《桜族の長老》はクリーチャーでありながら土地加速が可能です!)、プレリリースで手に入れた《成長のらせん》、そしてたまたま持っていて相性の良いと思われる《中略》のような、Xマナを使うカウンター呪文を入れて、60枚のデッキを組み上げました。桜族の長老など、数種類のカードは数百円しましたが、ほとんどのカードは既に持っているか、友人から譲り受けることができました。
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モダンでデッキを組み始めるに当たってハードルが高いのは、
1.使用可能なカードの多さ
かと思います。確かに使用可能なカードはスタンダードの数倍あり、カードの値段も高いものは高いです。
なので、MTG Wikiは便利です。同じ役割のカードを探せるので、便利なカードの機能違いや、単純に上位互換のようなカード探すには持ってこいですね。日常的に閲覧していれば、過去のスタンダードで活躍していたカードの知識もついていきます。そういったカードはモダンでも強いことが多いです。
あとは同じフォーマットをやってる友人ですかね。詳しい人から話聞くのが一番ですし。
値段についてはまあ……始めるってだけで必須な高額カードって無いと思うんですよね。土地についてもタップインランドとか、スタンダードのパックからでたショックランドを使うだけで良いと思いますし、アンタップインの2色土地でもペインランド(色マナ出すときに1点ダメージを受ける2色土地)なんかはかなり安いので、そういったものを使えば大丈夫ですから。
スタンダード落ちはないので、こうして作られたデッキは3年後も5年後も同じフォーマットで使用可能です。
モダンのデッキの強化しかた
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あなたは、作り上げた《ハイドロイド混成体》デッキを使いましたが、友人が使う青白のオーラデッキにことごとくやられてしまいます。クリーチャーの数はそう多くありませんが、軽いオーラでカウンターをかいくぐり、土地を加速している間に何度も「英雄的」という効果を使われ、しまいには大きく育ったクリーチャーで攻撃され、負けてしまいます。
そのためあなたはこのデッキに数枚の除去を入れたくなりました。大きく育つ前に除去をし、序盤をやりすごすことで、勝利を手にしようと考えました。
しかし、青と緑はどちらもクリーチャーの除去が苦手な色です。緑に格闘除去はありますが、このデッキは重いクリーチャーか、サイズの小さいマナ加速用のクリーチャーしか入っていません。スタンダードのパックを購入した際に手に入れた《送還》を使用してみましたが、モダンであればより強い選択肢があってもよいのではないでしょうか。《不屈の自然》のように……
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上記のようなこともあるでしょう。スタンダードでは青いクリーチャーデッキに使用されている《送還》ですが、無論昔のカードであればより強く、効果の大きいものも存在します。
また、既にモダンについてお詳しい方ならご存知かと思いますが、モダンであれば青でも緑でもクリーチャーの除去が可能です。
どちらもちょっとお高いカードです。サイクロンの裂け目なんかいつの間にか四桁ほどお値段がします。やはり強くしていく過程で「強いカードは値段も高い」という壁に打ち当たってはしまいますが……このカードゲームでは避けられないところなんですよね……
ただ、クリーチャーの除去という意味合いでは、ラヴニカの献身に収録されている《孵化//不和》でも、《不和》側の元ネタである《急速混成》、或いは《内にいる獣》も良いでしょう。
マナ加速が得意なデッキだからこそ輝く、除去の選択もあります。
後者三つはどれも、それほどお値段はしません。安くても強力な選択肢はあるので、ご安心ください。
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あなたは数日ランチを節約し、《サイクロンの裂け目》《四肢切断》を数枚ずつ、また、クリーチャーでもある《ポルクラノス》を第二のエースとしてこれも数枚購入しました。友人との対戦でも除去カードは活躍し、ポルクラノスはなんども大きなサイズに育ちました。あなたは友人との戦いに勝利することができたのです。
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まとめ
・たくさんのカードが使えるから、MTG Wikiを使って調べよう。
・高いカードがなくてもモダンは始められるし、古い構築済み買っちゃうと否が応でも勝手にモダンを始めることになるよ。
・高額なカードは尻込みしちゃうけどやってるうちに欲しいな……って思うからきっとそのうち買っちゃうよ。
モダンはもっとカジュアルに始められるフォーマットだと思うんだけどなー。ゆるふわモダンの文化はとてもよいものです。3ターンキルとか4ターンキルとかそういったおっかない話はそのうちまた書きます。
なんかあったらTwitterへ。
おれMTG復帰するとき一人で初めて一人でプレリ参加して一人でFNM出たんだけどブログ記事では詳しい友人に聞くのが一番! とか書いてて 自分で書いてて悲しくなっちゃった
— なうち💧💧 (@sionowchi) 2019年1月23日