Nowchin's blog

バンドのこととか、ギターの機材のこととか書いてましたが、多分MTGのことを書きます。RSRの時期には予習をしたりもするでしょう。

ドミナリア後も! マーフォークで続くモダンライフ

 どうも、いつの間にか手元に三枚目のカーンがあったタイプの人間、なうちです。

 ポイントでクジ買ったら当たりました。こんなことってあるもんなんやねえ。3000円もカーンにお金使ってません。ちなみにカーンは強いです。アドの取り方エグめです。

 

 今回は短めにモダンのお話です。先週末に発売された「ドミナリア」は強力カード目白押しで、スタンダードの大変な盛り上がりをひしひしと感じています。

 モダンメタゲームにおいても《減衰球》などメタゲームを一変させる可能性のあるサイドボード用カードが収録されていますが、実は明確に強化されたといえるアーキタイプはそう多くありません。無色で使えるドローソース(カーン)を手に入れた親和、「飛んでる! 白力戦」と言われている(いない)《豊潤の声、シャライ》が投入されたカウンターカンパニー。そしてマーフォーク。これらが数少ない、ドミナリアによって強化されたアーキタイプではないでしょうか。

 

 マーフォークを使い続けてはや4年。全国5000万人のマーフォークユーザーが使い心地をあれやこれやと試している《マーフォークのペテン師》について、僕もさっくり試してきました。

 

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本日のデッキリスト

Lands
11《島/Island》
4 《変わり谷/Mutavault》
3 《魂の洞窟/Cavern of Souls》
1 《雲の宮殿、朧宮/Oboro, Palace in the Clouds》

 

Creatures
4 《呪い捕らえ/Cursecatcher》
4 《銀エラの達人/Silvergill Adept》

4 《マーフォークのペテン師/Merfolk Trickster
4 《アトランティスの王/Lord of Atlantis》
4 《真珠三叉矛の達人/Master of the Pearl Trident》
4 《メロウの騎兵/Merrow Reejerey》
3 《潮流の先駆け/Harbinger of the Tides》
2 《波使い/Master of Waves

Artifacts
4 《霊気の薬瓶/Aether Vial》
2 《密輸人の回転翼機/Smuggler's Copter》

Spells
2 《呪文貫き/Spell Pierce》

Enchantments
4 《広がりゆく海/Spreading Seas》

 

Sideboard

3 《潮縛りの魔導士/Tidebinder Mage》
2 《四肢切断/Dismember》
2 《払拭/Dispel》

2 《減衰球/Damping Sphere
2 《大祖始の遺産/Relic of Progenitus》
2 《儀礼的拒否/Ceremonious Rejection》
1 《墓堀りの檻/Grafdigger's Cage》

1 《ハーキルの召還術/Hurkyl's Recall》

 

 はい、これが今回のデッキレシピになります。このレシピでバーン等と6マッチアップほど+「グリクシスシャドウ」と何回やったのかわからないくらいメインボードをしばきあってきました。6マッチアップの結果としては3勝2敗1分けなので、残念ながら勝率は低かったですが……かわりにグリクシスシャドウにはほぼ負けませんでした。相性の悪いランタンコントロールと、ガードを下げていたコンボ(アドグレイス)にガッチリわからされたって感じです。

 勝率が低かったのもあって、サイドボードは弄くるつもりです。カウンター増量予定。ただそのあたりよりも《マーフォークのペテン師》が今回の議題です。結論から言うと、強いです。めちゃくちゃしっくりくる。4枚投入も納得のレベルでした。

 

どこが強いの?

 書いてある事の噛み合い方が極上この上ないです。

 「〜が戦場に出たとき、対戦相手のコントロールするクリーチャー1体を対象とし、それをタップする。」の一文がこのカードの強さの5割を占めていますが、その上に書いてある「瞬速」の二文字で、このカードが攻守両面に活躍することとなり、極み付けはインクの染みにしては強烈な「ターン終了時まで、それは能力を失う」です。

 特に強かったのはグリクシスシャドウ戦やバーン戦でした。どちらも相手のクリーチャーの攻撃を1ターンごまかす事が重要になるマッチアップです。

 これまでは《潮流の先駆け》がその「ごまかす」役割を担っていました。アタックしたくリーチャーをバウンスしてライフを保つことで、ライフレースと攻守をひっくり返すという重要な任務をこなしていたのですが、なにぶんバウンスしたクリーチャーをそのままブロッカーとして展開されてしまうため、攻めに回るには若干力不足だったのです。その点《ペテン師》では瞬速により相手ターンの攻撃を止め、返しのこちらのアタックに対するブロックも阻害する完璧っぷり。再展開にマナを使わせる……なんて使い方こそできなくもなりましたが、その代わりに1ターンのテンポの稼ぎ方は《潮流の先駆け》を遥かに凌ぐものでした。まるで2/2のクリーチャーがついてくるタイムウォーク。褒め過ぎ? 

 あと地味ーにですが、緑色したデッキに対してアップキープにマナクリをタップすることで、相手の動きをもっさりさせることができます。

 また、対バーン戦最大の壁となる《渋面の溶岩術師》に対してもアップキープにタップを要求することでロードの展開を補助する事ができます。あいつに仕事させると負けるのですが、1ターン仕事させないだけでこちらの軍勢を4/4ほどまで育てる時間が稼げます。

 

 そして「能力を失わせる」という唯一無二な能力が、対飛行クリーチャーなどだけでなく、対クリーチャーコンボ(ストーム、カウンターカンパニーなど)でも輝きます。

 親和等飛行が厳しいマッチアップでクリーチャーをたたき落とす役割はもちろんの事、アップキープに療治の侍臣などのシステムクリーチャーの能力を失わせることで、無限マナなどを1ターンごまかしながら返しのこちらのターンで相手を打ちのめすことができる……かも? かもというのは「結局1ターンしか凌げないよね」というところなので、寿命がほんの少し伸びただけだからですね。でもそれって、とても大事です。

 

 これら、すべてクリーチャーを展開しつつ行います。場に出た以降はロードも展開していくので、大抵3/3〜5/5くらいのサイズで運用することになります。これってすごくない? しかもこれが連打できるとたまらないので、そりゃあ4枚入れます。《ペテン師》で相手を抑制しつつ、ロードや《銀エラの達人》を《霊気の薬瓶》から展開する……或いは《広がりゆく海》など勝つためのカードを安全に展開するための時間を稼ぐ……マーフォークにはこんなカードが必要だったのかもしれませんね。

 

まとめ

 今後《ペテン師》はモダンのマーフォークにとって定番になること間違いなしです。書いてあることが強いのでスタンダードやレガシーでも使われるかも、と思いましたが、どうなんでしょうね? モダンだとちょーつよいけれど、結局クリーチャーの質としては所詮2マナ2/2ですしね。スタンダードだと厳しそう。レガシーではデルバーたたき落とせるので使われうるのでしょうか。スタンダード、レガシーの魚人(うおんちゅ)たち、検証よろしくたのむ。

 

 さて、早いものでもう5月になりました。今年も夏になったらモダンシーズンがやってくることでしょう。各地のPPTQにてモダンの夏が始まります。

 新規戦力の獲得で、果たしてマーフォークはTierを上げる事になるのでしょうか? 人間やホロウワンなど、その他実力派アグロデッキに押し負けてしまうのでしょうか。はっきり言ってマーフォークは研究されつくしたと見放されてしまったアーキタイプだと思います。コラムは他アーキタイプと比べても明らかに少なく、プロツアーなどでもやはりといいますか、使用者は少なく、プロの目には魅力的に映らないデッキなのかなーと。

 ですが、カードプールは着実に充実してきています。テンポアドバンテージの獲得とインスタントタイミングでのクリーチャー展開、マナ否定戦略、打点の大きさ。マーフォークは、様々な特徴を高レベルで融合させることができると思っています。あとはデッキリストの洗練だけです。草の根からGPまで、きっと結果を残す事ができると僕は信じています。

 

 まじめなお話おわり。5月4日に晴れる屋札幌店で部族モダンがあるので、人間を目の敵にしたサイドボードを組んで参戦するかもしれません。今月はその他のモダンイベントがないのでお休みの月ですかね。

 次のブログの内容は今のところスタンダードの話にしようと思います。