Nowchin's blog

バンドのこととか、ギターの機材のこととか書いてましたが、多分MTGのことを書きます。RSRの時期には予習をしたりもするでしょう。

マーフォークから始まるモダンライフ

 ヘロウ。お初にお目にかかります。なうちと言います。

 最近は……というよりここ数年MTGマジック:ザ・ギャザリング)というカードゲームにドはまりしており、MTGの記事を書こうと思ったところブログの存在を思い出し発掘した、そんな感じで筆を取った所存でございます。

 そのため以前のブログ記事はRSR(北海道のロックフェス)やらバンドの機材についてやらいろいろ書いてますが、今後MTGの話題を書きたくなったらこのブログに残す事にします。

 僕が主だって遊んでいるフォーマットはモダンです。モダキチもモダキチ、あらゆる場所で「クソゲー」との叫び声が轟くモダン環境ですが、今日も元気にガハハしています。

 はてさて、最近はツイッターでやらDiarynoteなどで「~から始めるレガシー」という感じの記事が大変人気であるらしいぞと。

 パクりましょう。今回はモダンのマーフォークについて。なうちはこのデッキを多分3年ほど使い込んでいて、かなり思い入れのあるデッキです。情の固まり。
 というわけで、「マーフォークから始めるモダン」というテーマです。スタンダードからマーフォークに興味を持っていただいた人にもわかりやすいように、かなり初心者向けに書いています。

 

・マーフォークってどんなデッキ

 簡単に言うといわゆる部族デッキです。横に並べてロード能力(同一部族を強化)で全体強化、数回の攻撃でライフを削りきる青単ビートダウンです。最近はタッチして色を増やす事も増えましたが、基本は青単です。

 現在はスタンダードにもマーフォークというアーキタイプが存在していますが、なんとなくは同じです。つまり、勝ち方は一本道。殴ってライフを削るだけ。 

 モダンというと非常に高速の環境、ステゴロの殴り合いのイメージではありますが、このマーフォークというデッキはそこまでは早くありません。むしろビートダウンとしては結構遅い方(それでも4ターンキルは可能です。ビートダウンの嗜み)です。刃牙でいうならガイアな感じ。あんまり強そうじゃないな。

 アグロの中では早くない、勝ち方も一直線なだけ、そう言うデッキでも、魔境モダンの中で一定の地位を築いています。マーフォークならではの強みがたくさんあるから為せる技がそこにはあります。

 

1.ロード12枚(カラーリングによってはもっとたくさん!)

 まずはロードの枚数です。数ある部族デッキの中でも抜群に多いロード(しかも2マナ!)を盤面に並べれば、面での制圧力ではモダン随一です。

 除去の薄い相手には効果絶大。中型エルドラージよりも大きくなります。5/5とか結構日常茶飯事。

 また、後述しますがロードのうち8枚は回避能力を付与する事ができます。あと4枚はマーフォークのなかでも有数のテクい一枚です。
 上質なロードを展開して相手クリーチャーよりも大きく育てる。これがマーフォークの基本戦術です。

 

2.広がりゆく海

 《広がりゆく海》というカードは最近のモダン環境でよく見る一枚になったと思います。ここら(札幌)だけか? いやそんなことは無いはずだ。

 大抵は青白コントロールが使い、コントロールの苦手なデッキであるトロンなどの対抗策として使われています。キャントリップもあるので大変便利。

 モダンのマーフォークは、そんな防御向けのカードである《広がりゆく海》を唯一攻めの一枚として使うデッキです。理由はこれらのカード。

 

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 こいつらがマーフォークに付与できる「島渡り」で、相手にブロックをさせずこちらのクリーチャーを突貫させるのです。 パワーが4くらいあるクリーチャーを5体殴らせるとゲームに勝てるんだなぁ。

 たまに《広がりゆく海》を相手の二色土地とかに貼って困らせたりします。色事故を起こさせたときのマーフォークプレイヤーの顔つきはみな邪悪になっている。要チェックだ。

 

3.霊気の薬瓶

 《霊気の薬瓶》というカードは強いです。誰がなんと言おうとさすがに強い。

 クリーチャーデッキなので全体除去には弱いのですが、全体除去を撃った相手のターンエンドに《霊気の薬瓶》からクリーチャーを再展開、ビートダウンを継続……なんて動きができます。あと薬瓶から出たクリーチャーは打ち消されません。唱えてるんじゃないからね。これらもあるので、コントロールデッキに1T薬瓶は大抵嫌な顔をされます。

 また、《霊気の薬瓶》を使うデッキはモダン上にもいくつかあります。ヘイトベアー等々。その中でもマーフォークは随一の筋肉量を誇り、大量展開やインスタントタイミングでの生物展開に大変な意味があるデッキです。

 上述しましたが、マーフォークはモダンの全デッキの中で一番ロードが多いデッキです。インスタントタイミングでロードを展開できるというのはそれすなわち、相手のコンバットの計算を狂わせることができるということです。当然相手はそれを考慮してプレイングするのですが、考慮させているというだけで主導権を握ることができる……そんな強みがあります。

 

4.脇を固める良質クリーチャーたち

 マーフォークのクリーチャー陣は優秀です。スタンダードでも活躍中の《銀エラの達人》は展開しながらドローができる全ビートダウン垂涎の一枚ですし、《呪い捕らえ》は全体除去に対してプレッシャーをかけ、こちらの場を整えるまでの時間を稼いでくれます。

 《潮流の先駆け》は展開と除去(バウンス)を兼ねる一枚。《波使い》なんて出て除去られなければ勝つパワーカードです。だいたいトークンを4枚ほど引き連れて出てきます。4/27に発売の「ドミナリア」では《マーフォークのペテン師》という期待の新星も登場予定です。

 

5.デッキの持つ「丸さ」

 「丸い」という言葉をカードゲーマーはよく使う気がします。いろいろな相手に強い、いろいろなカードに刺さる……なんていうときに「丸い」って言うらしいです。

 そう言う意味では、マーフォークというデッキは部族のビートダウンの中ではかなり「丸い」です。最近は人間だとか、もっと丸い感じのビートダウンも出てき始めましたが、それでも「丸い」。

 

 マーフォークの「丸さ」は、様々なゲームレンジへの対応力が根底にあります。

 

 人間は確かに丸いデッキです。航空勢力(カマキリ)の点の突破力、面制圧も可能な展開力、《翻弄する魔導士》《反射魔導士》《帆凧の掠め取り》等マーフォーク以上に優秀なクリーチャーで、相手の邪魔をしながら殴り抜けてしまいます。

 ですが、人間の想定しているゲームレンジはあくまで短期戦。4ターンから5ターンまでに勝負をつける、それに適した「丸さ」です。そのためジャンドなど、除去が満載のミッドレンジ〜コントロールデッキに対してどうやら不利がつきます。

 

 対してマーフォークはどうか。

 

 除去に大しては《銀エラの達人》を展開、《広がりゆく海》で少しでも行動を縛っていく……これらのカードはすべてキャントリップを持ち、行動しながらも手札を失いません。

 また、最強のマーフォークでもある《変わり谷》があり、全体除去に対しても多少なりの抵抗が可能です。

 そしてなにより、《広がりゆく海》さえあればこちらの攻撃はすべてブロックされません。対戦相手が除去を切らし(引けず)、クリーチャーで場を膠着させるしかない……そういった展開になれば、あとは海を広げるだけで勝利です。

 ロングゲームに耐える事ができ、長引いても一瞬で勝負を決めることができる。もちろん展開の早いビートダウン同士のマッチアップはクリーチャーのサイズで勝負ができる。不利なデッキはいくつかありますが、それでもたくさんのデッキに五分以上の勝負ができます。それこそ、ビートダウンからコントロールまで。

 そんな多種多様なゲームレンジへの対応力こそが、マーフォークの特徴だと思います。

 

・こんなプレイヤーにオススメ

 箇条書きにします。

・スタンでマーフォークをつかっている人

・コンバットが嫌いな人

・他のカードゲームでも種族縛りなどのコンセプトデッキをつかっていた人

・どんなデッキに当たっても楽しめる人

ポケモンメダロットが好きな人

 

 特にスタンでマーフォークを使っている人は、モダンのマーフォークのパワフルさを味わってほしいです。

 大丈夫です。基本的な動きこそ少し違うかもしれませんが、除去が無いって弱点は一緒です。

 あとコンバット嫌いな人にも強くオススメです。

 相手に大きなクリーチャーをだされても知らん顔して殴りにいけます。しかも勝てます。

 マーフォークは育成ゲームなので育成ゲーム好きな人にもオススメです。

 モンスターファーム好きは人間をオススメします。四大大会勝てるくらいまで《教区の勇者》を育成してください。《カマキリの乗り手》は実質ヒノトリ。

 

・マーフォークを始めるにあたってなにから買い始めればいいの?

 なんにしろ《霊気の薬瓶》4枚は必須です。ここから買い始めるのがいいと思います。

 マーフォークは専用パーツが結構多いのですが、薬瓶だけは話が別です。買いましょう。

 そのあとは安いパーツを見つけるたびに買うのがいいと思います。2マナロードから買い始めるのがマーフォーク組んでるって気概が湧いて楽しいかも。

 マスターズ25thのおかげで《呪い捕らえ》もめちゃくちゃ安くなったので、実は今がマーフォークを始めるのに最適なタイミングかもしれません。

 

 重要なポイントとしてなのですが、マーフォークのためだけに《魂の洞窟》は買わない。

 

 いろいろ考えたのですが、あまり必要なカードではないです。もちろん長く使っていくなかで必要と感じる事はあると思いますし、強いのは確かなので実際僕も3枚使っています。

 ただ、マーフォークと見るだけでカウンターを減量する青コントロールはかなり多い事、そもそもマーフォークにとって致命的になるカウンターは《呪文嵌め》程度であり、それの採用率はかなり低い事を加味すると、何千円もだして揃えるほど重要ではないです。

 また、《雲の宮殿、朧宮》《水辺の学者、水面院》などのアンタップイン青マナ土地についても、優先度は低いです。《窒息》? 知らないカードですね……

 採用率の低いカードケアしてもお財布にいい影響はありません。なにか朧宮、水面院にはシークレットテクがあるらしいのですが、誰も教えてくれないので僕は知りません。

 

・マーフォークの亜種について

 マーフォークは青単デッキではありますが、そこはモダン、様々な多色土地によりタッチは容易に行えます。特徴的なリストになることもあるので、簡単にまとめます。

 

マーフォーク:サイドが強いです。バーンが憎けりゃ《機を見た援軍》、親和が憎けりゃ《石のような静寂》、墓地が憎けりゃ《安らかなる眠り》をたくさん突っ込みましょう。 

マーフォーク:《致命的な一押し》と《忍び寄るタール坑》の獲得です。タール坑が波使いのバックアップを受けて強くなったりします。僕は組んだ事がないです。

マーフォーク:《血染めの月》と《稲妻》の獲得です。月は出ているか? 僕は組んだ事がないです。

マーフォーク:強い1マナクリーチャー(《クメーナの語り部》)と追加の2マナロード(《マーフォークの霧縛り》)の獲得です。かなり素早くなりました。青緑型は魂の洞窟がかなり必要になります。(2019/2/16 追記:個別に記事書きました!) 

nowchin.hatenablog.com

 

 

・後語り

 いかがだったでしょうか。これにてマーフォークのダイマ記事は終了となります。

 メロウの騎兵のうさんくささだとか、苦手なマッチアップ、細かいプレイング、《オパールのモックス》への呪詛を吐くのはまたの機会といたします。

 各マッチアップについてはツイッターのモーメントにまとめていたりしますので興味がございましたらご一読くださいまし。

 

twitter.com

 

  

 またツイッターはこちらです。

 

 

 最後に現在のレシピを。

 

・東京魚リンピック2020

Lands
13《島/Island》
4 《変わり谷/Mutavault》
3 《魂の洞窟/Cavern of Souls》

Creatures
4 《呪い捕らえ/Cursecatcher》
4 《銀エラの達人/Silvergill Adept》
4 《アトランティスの王/Lord of Atlantis》
4 《真珠三叉矛の達人/Master of the Pearl Trident》
4 《メロウの騎兵/Merrow Reejerey》
3 《潮流の先駆け/Harbinger of the Tides》
3 《波使い/Master of Waves
2 《大いなる玻璃紡ぎ、綺羅/Kira, Great Glass-Spinner》

Artifacts
4 《霊気の薬瓶/Aether Vial》
2 《密輸人の回転翼機/Smuggler's Copter》

Spells
2 《呪文貫き/Spell Pierce》

Enchantments
4 《広がりゆく海/Spreading Seas》

Sideboard

3 《潮縛りの魔導士/Tidebinder Mage》
2 《四肢切断/Dismember》
2 《統一された意思/Unified Will》
2 《払拭/Dispel》
2 《ハーキルの召還術/Hurkyl's Recall》
2 《大祖始の遺産/Relic of Progenitus》
1 《白鳥の歌/Swan Song
1 《墓堀りの檻/Grafdigger's Cage》

 

 質問などありましたら上記ツイッターよりどうぞ。それでは皆様よい魚ライフを!

 

 追記:続いた。

 

nowchin.hatenablog.com